ハーブはハーブ、肉は肉。赤ワインが何とかしてくれる。




ここしばらく会社の新人研修で、倉庫にこもって肉体労働ばかりしています。扱う商材の物流を学び、末端までをしっかり見届けて来い、ということなのでしょうけれど、なかなか重量のあるものを上げ下ろしたり運んだりと、すっかりガテン系な毎日です。


だからか家に帰るとくたくた。どうにも力が出ず、最近の夕飯は鳥肉の干物を焼いて酒を飲んだり、炊きこみご飯をレンジでチンして食べたり、お手軽に済ませて早々に寝ていました。食材が冷蔵庫で死蔵しそうな恐怖に怯える、どうにも味気ない日々です。


今日は久しぶりに、ちょっと料理をしました。食べてくれる人がいれば、頑張れるものです。というか頑張りたくなります。よしながふみのマンガ『きのう何食べた?』な気分。


オリーブオイルでニンニクみじん切りを熱して香りを出す。刻みネギを入れ、バターと一緒に炒める。そこに赤ワインをどぼどぼ注ぎ、塩・コショウ・トマトケチャップで味付け。一口大に切った鳥むね肉を放り込み、味を調え、煮込むこと10分くらいで、できあがり。


本当は鳥もも肉でやるべきメニューなんですが、残念ながら我が家にはありません。安売りのむね肉こそがメイン食材なのですから、仕方ありません。そういえば先日初任給が出ました。これを見て色々試算しまして、よし頑張ってたまには鳥もも肉でこれに挑戦、赤ワインも2倍くらい値段のするやつでやってみよう、と小さな目標を立てました。


要はおいしかったんです。味わい深くて、ご飯によし酒によしでした。それにしてもワインというのは実に優秀ですね。飲んでよし使ってよし。これは私だけの不思議かもしれませんが、日本酒をどばどば使うのはちょっと抵抗があるのに、ワインはまったく気楽に使えてしまいます。謎です。単純に値段の差かもしれません、けれど。


ちなみにこのメニューはラズウェル細木『風流つまみ道場』のアレンジです。本家は刻みネギがタマネギで、鳥むね肉がソーセージだそう。でも使ってるものは大体一緒です。「ネギは日本のハーブやろ?」と『華麗なる食卓』の高円寺マキトも言ってます。