8番:吉本醸造(株)




酒造りは大変な手間と、根気と、愛情がいる。
それだけに、酒には魂が込められていると思う。
本醸造の女将さんとお話をさせていただいた中で、
「うちは大量生産ではないから安くはつくれないし、安くはできない」
という言葉があり、力強さと共に、自分の蔵の酒への誇りを感じた。
本醸造さんではたくさんの試飲をさせていただいた。「眉山」の無濾過2種(純米酒吟醸酒)、「眉山」秘蔵酒、「阿波の晩茶酎」の4種類。
眉山」は日本酒らしい日本酒で、どっしりと強い味。度数も高めで、たまらず唸ってしまう美味さがあった。
特に「眉山」秘蔵酒は、特別に出してくださったようだ。なんと15年物の日本酒!琥珀色の日本酒だ。そんなもの見たこも飲んだこともない。一口で芳醇としかいいような香りと、日本酒だからか洋酒よりもすっきりしている。酒を飲んで背筋がゾクッとしたのは初めてだ。
眉山」は日本酒好きにはぜひ飲んでもらいたいと思う。酒好きのための美味しい日本酒、とはこのことだろう。
「阿波の晩茶酎」は飲みやすく、お茶の香りがふわりとくる。これ飲んだらもう焼酎の緑茶割りなど飲めないと思う。罪作りなやつである。

私はもしかしたら初めての訪問者だったのかもしれない。
スタンプの準備がなかったり、訪問に少し驚いていたり、そういうのがあったからだ。
だからこれを見て行っても同じ施しをしていただけるとは限らないだろうから、そこはご注意を。

あぁ、しかし美味い日本酒だった……。