本八幡、市ヶ谷、新宿御苑前、蒲田。




これ、何の羅列かというと、ここ何ヶ月で私が絶望感に打ちひしがれていた場所なのである。意気揚々と酒を飲んで終電車に乗って、よしあとは帰って風呂入ってぐうぐう……などと考えていたが、見事に寝過ごしてしまい、どうしようもなくなった場所なのだ。


タクシーを使えばいいじゃない、社会人なのだから、と人は言う。しかしだ。学生から社会人になってまだ半年も経っていないうちからそんなことでいいのだろうか。学生気分が抜けない、というのは悪い意味に捉えられがちだが、かえってこういう「もったいないから歩いて帰ろう」みたいなのは、良い意味での学生気分であるような気もする。


なぜこんなことを書くかというと、自己擁護したいからで、私はつい先日3時間半かけて歩いて帰った。しかも平日に、である。最後のあたりは「こうなりゃ意地でもタクシーなんて乗らない!」と謎の背水の陣を引いてしまい、歩き通してしまった。


昨日も赤羽で楽しく酒を飲み、気づいたら川崎にいた。京浜東北線で折り返したらしい。なんとか蒲田までは出られたが、だからなんだ、という距離だ。自宅まではまだまだある。早々に諦めてネットカフェで仮眠がてら時間をつぶし、朝方に帰宅した。束の間の睡眠をとって仕事へ行った。さすがに少々、つらかった。


私はいつになったら「学生気分」から抜けられるのだろうか。結局は経済的な理由なのだろうけれど、それでも良い意味での「学生気分」は、探して取っておいて、ところどころ捨てずに持っていたいとも思う。