神保町「まんてん」








古書店街をふらふらしながら、なんだかお腹が空いて仕方ない、と思っていました。ここ最近、社員食堂での昼食がおいしく、しかもご飯は自分で炊飯ジャーから盛るスタイルのせいもあり、一日で最も多い量をお昼ごはんで食べていたのです。慣れてしまった体が、どうもお昼ごろに騒ぎ出したわけです。


以前から、安くて盛りがよい、と噂を聞いていたお店「まんてん」に行ってみることにしました。神保町交差点から白山通りを水道橋方面へ向かいます。路地を一本入ったところにありました。お店は昼時ということもあって満員。客は全員男性。さすがです。


ジャンボカツカレー700円をいただきました。写真だとわかりにくいかもしれませんが、これ結構お皿が深い。カレーは小麦粉か何かで固めてあるのか、結構な粘土があります。ひき肉入りで、カツがなくてもこれはこれで良さそう。味は特筆するほどのものではありませんが、馴染みやすい味というか、昔から守ってきたというか、素朴で親しみやすい感じ。年配客もいるなぁって理由がわかりました。


大量の白米とカレー、揚げたてのトンカツを無心で頬張っていると、額から汗が流れてきました。それが目に染みて、痛い……目を閉じて開くと、視界がぼやけました。続いて頭までがぼうっとなりました。私は謎の快感の最中にいたのです。カレーを食べているだけなのに、雰囲気や、熱気や、気候や、色々なものが作用して、気持ちよくなっちゃっていたのです。脳内から何かがどばどば出てきている!私はこれを「まんてん現象」と名づけることにしました。


お腹いっぱいになって店から出ると、これで夏日の日差しに負けない!なんていう、妙な自信が溢れていました。張り出した胃袋をさすりながら、またも古本漁りに出発したのでした。


で、これを書いているいま現在も、お腹が張ったままです。夜ご飯浮いた!