吉祥寺「井の頭 汁べゑ 離」




9日の夕食。
腰をかがめなければならない入り口は、その瞬間から店名にある「離れ」を意識させる。場所も井の頭公園のそばと静かな場所にあるため、このコンセプトは趣があるし、面白いと思う。
焼酎の種類が豊富、一杯500円、銘柄もなかなか悪くないということで、私は嬉しくなってしまった。「萬年」と……あぁ名前を失念した、なんだったか、四字熟語の名前を関した焼酎(「晴耕雨読」ではない)をいただいた。強さのあるなかなかうまい焼酎だったのだけど、名前が……とても強そうな勢いのある名前であった。なんだったかなぁ……。
料理は名物という豚バラ串焼きが肉汁たっぷりで美味しく、味噌をつけていただく里芋の串焼きも美味。里芋は、4玉をひとつの串に刺して焼いているのだが、芋の種類が交互に違うらしく、食感や味に違いがあり、比べながらわいわい言いつつ食べるのも楽しかった。
もうひとつの名物であるモツ鍋も、二人で食べるにはちょうどよい量で、サッパリ系の味でいける。これは自己流になってしまうのだけど、豚バラ串や里芋についてくる味噌を椀の中にちょっと入れてやっても美味かった。非公式的なやり方だけれど、サッパリ塩味とこっくり味噌味で楽しめてよいではないですか。
豚バラ串はビールで、モツ鍋は塩味なので焼酎で、など組み合わせは色々ありそう。頼みはしなかったが、鮮魚にも自信があるようだ。価格も特別高いという感じでもないから、気の置けないデートくらいならばちょうどよいのかも。
総じて、かなり、というかとても、気に入った。
ぜひ機会があれば皆さんも来店なさって、そうそう、「前代未聞のお通し」を体験なさるといい。絶対にびっくりするはずだ。あのお通しなら400円払ってもよい。居酒屋に行って初めて納得のいくお通しに出会えた。