ぼくの人生で、夏休み、ってこれじゃあまだないけど。








4、5日と夏休みをいただきまして、江ノ島→鎌倉とめぐってきました。4日は「江の島花火大会」があり、人出もなかなかでしたが、私のテンションの上がりっぷりもなかなかでした。今年3つめの花火大会です。いつからこんなに花火好きになったのやら。







出発前に新宿ルミネで昼食。[太陽のトマト麺Next]。まあまあ。もしかしたら真似できるんじゃないかと思って、スープをじっくり味わってみた。そのうち、がんばってみます。






打ち上げ時間の近くになるまで、江ノ島を探索。コンビニというコンビニが人でごったかえしていて、入場制限までされているのは驚きでした。コミケですら入場制限なかったような気がするのだけど、どうだったかな。露店で缶チューハイ仕入れ、時を待つ。






江ノ島のメインストリート(?)からちょっと横道を入ったところに入り江のような場所があって、そこで花火を見ました。なかなかの穴場スポットだったよう。赤や緑が色とりどりパッと散らばるのを見て、後ろに座ってた女子高生が「すごーいミックスベジタブルみたーい!」って言ったのでレモンハイ噴きかけた。なんかそう言われるとそうとしか見えなくなったんだけど、まさか花火も自分を野菜と似てるって言われたことはないだろうなぁ。






帰り道に[たこ島]でシラス入り特大かき揚げ丼に舌鼓。他にも釜揚げシラス軍艦寿司やらシラスさつま揚げやらシラス入り玉子焼きやら、つまりシラスばっかり食べてました。いいじゃないミーハーでも。







予算を搾って宿を探すなら、出発直前の夜になんて慌てるものではありません。翌日は鎌倉に行くはずなのに、おかげさまで反対方面の大磯で宿をとることになりました。大磯プリンスホテル。花火大会の帰り客が会場周辺駅に集中したせいでまったく電車に乗れず、結局、藤沢駅まで歩き、ホテルについたのは日付が変わる直前でした。


翌日、手には大磯ロングビーチの入場券がありました。どうやらそういうプランだったようです。平日の利用客を増やそうというホテル側の作戦か。ところが水着を持ってきていなかった。買うことも考えましたが、よいお値段がしたのでやめて、波のプールで足を濡らして、最近の発育よい女学生たちで目の保養をして、午後前には鎌倉へ。







昼食は鎌倉の有名カレー店[キャラウェイ]へ。評判通り、ごはんの盛りも素敵でしたが、味もなかなか。これはコストパフォーマンスがよい。近場にあったら間違いなく通ってます。ビーフカレーはこってり系。チキンカレーはあっさり系。ポークはどうなのかな。エッグは、チーズは、ハヤシライスは!全種類制覇してみたい。







昼食後は、報国寺で竹林の中に身を置いて心を表れ、鎌倉の街並みにのんびりし、そして向かうは鎌倉文学館。文学館、としても興味がありましたが、そうですね、一部の方はご存知でしょうが、こちらアニメ『青い花』の藤ヶ谷女学院の外観モデル。一粒で二度美味しい的なアレです。文学館で知った「鎌倉文士」たちの生き方やら何やらを知って、何かこう、胸を熱くさせるものがありました。



長谷の大仏様を見て、江ノ電に乗って帰路につく間中、心にはずっと鎌倉文士のことがありました。食い扶持を稼ぐために鎌倉文庫をつくったり、ペンクラブをつくったり、地元民と協力してお祭りをしたり……そうして自分の文学を深めていく彼らの姿が、恥ずかしげもなく言えば、羨ましかったのです。そういう生き方に、憧れてしまったのです。


由比ガ浜をぼんやりと見ながら、私は何度も泣きそうになりました。自分の希望とはかけ離れた仕事をする毎日。それがいつまで続くともわからない不安と、それでさえうまくゆくことのできない私のふがいなさ。本来の自分、というものがあるとして、それを見失いそうになっている今の自分。運の悪いことに、旅行中のお供が銀杏BOYZ峯田和伸『恋と退屈』(内容はとっても面白かったけれど)で、峯田の書く放埓だけど感傷的な文章がどうにも沁みて、またそんな彼の生き様も何ともよくて、とにかくあらゆるものが合わさって、私はことあるごとに、目元と首筋にきゅっと力を込めたのでした。







家に帰って夕食。疲れもあったので、以前つくって簡単でおいしかった、レンジでつくる鳥肉の生姜煮にしました。ご飯をかつかつ食べて、酒をかっくらったら、すぐに眠ってしまいました。


なあ、私は泣きそうになるだけでいいのか。頑張らなきゃいけないのじゃないのか。このままで終わってたまるか、そうしてどこにでもいる創作家志望は、明日という一日をまた息を止めたような心持で迎えるのです。まだ何か、諦められない。諦められないんだよ。


また、鎌倉に行きたいです。ぜったい。行こう。